-日本の夏、ミステリーの夏!
ども、フーレイです。ネスパ8月号への投稿で『緊張の夏』というのがあって僕の中ではブームになっております。あれはいいフレーズだなぁ♪と、いうのも今年の夏は幾つかミステリー小説を読んでひんやりとした気分になろうと考えているのです。その第一弾としてこの間は『感染』(著:仙川 環)を紹介しました。今回は多分、有名なあの作品をご紹介。
『チーム・バチスタの栄光』(著:海堂 尊)
東城大学医学部付属病院で神経内科の医者を務める『万年講師』の田口 公平(たぐち こうへい)。彼は院長からある依頼を受ける。それはある外科チームの内部調査、だった。ここにはアメリカの心臓専門病院から招いた心臓移植の権威・桐生 恭一(きりゅう きょういち)がいた。彼が構成したバチスタ手術専門チームは成功率100パーセントを誇り、『チーム・バチスタ』の名を轟かせている。所が何故か三例立て続けに術中死が発生し、その原因は不明。何故自分が内部調査役になったのだろう、と不思議に思いながら公平は調査を開始する。その中で気づいたのは……大学病院が崩壊寸前という現状に危機的状況、チーム内の相克や因縁やら…。途中で加わった白鳥と共に暗い闇へとメスを入れる公平。そこから摘出される真実は、彼らに何を語るのだろうか?
-全ては、遺体が知っている……筈。
で、俳優の山城さん主演の2時間ドラマシリーズ風にしめてみた!訳ですが…、どうでしょうか?あの人は監察医役だったか(汗)。『感染』の葉月さん(若いお医者さん♪細菌の研究がメイン)と違い、公平さんは神経内科。それも『愚痴外来』という特殊なものを担当している。うーん、カウンセラーだね!(違う?)こういう外来ってあったら嬉しいけれど、公平さん曰く生半可な気持ちでは駄目、だそうな。それはそうか。この公平さんはのらりくらりとしていて、飄々?で、どこか柔らかい気配を持っている。その裏には熱血的なものも持っているのかしら。ここも葉月さんとの違いかな?葉月さんはちょっとぴりぴりとして雰囲気もあったし(ラストではどこか一つ洗練された姿もあったけど)。やっぱ、ここは経験の差なんだろな。
ところで、バチスタ手術って何?という事で本編を振り返ると…バチスタ手術とは左心室縮小形成施術とある。ようは、肥大した心臓を小さくする手術ってことなのかな?拡張型心筋症に対する治療法の一つだそうですな。僕の母も心臓の手術を受けているけれど、母のケースはどこかの弁が機能しなくなり、人工の物に変えた手術なのでこれには当てはまらない。成功確立は60パーセントらしく、この『チーム・バチスタ』の成功率は凄い!ことなのだ。しかし何故こんな事に?この真実は本編の中で。ここで話してしまうわけには行かない。
あと、この小説では医学用語が結構飛び出るが気にしなくていいと思う。どんどん読めるので一気に読んでしまおう!途中で止めると、続きが気になってしまうので(苦笑)。
僕からの注意点は一つ。出来れば緊張感を持って読んでいただきたいので暑い日はクーラーか扇風機のある部屋でこの本を読んでもらいたいなぁ。暑いなかだらだらよむもんじゃないよ、多分。
この『チーム・バチスタの栄光』には続編として『ナイチンゲールの沈黙』と『ジェネラル・ルージュの凱旋』があるのでこっちも読みたいですっ!図書館に無いかなぁ……。あと、この作者である海堂さんは現役のお医者様。だったら細かくかけるわなっ!と感心してしまいました。ちょっと悔しい。確か『13歳のハローワーク』で『小説家』を調べてみると著者は『13歳にこの職につきたい、と言ったらまずは別の職を進める』というような文章があった。著者曰く別の職から作家になる事はできても、作家から他の職になるのは難しい、らしい。その事を『感染』と『チーム・バチスタの栄光』で痛感した、というのはココだけの話。でも、僕は相変わらず小説家を目指しております(笑)。
と、いうわけで、おまけは
こちら。
『第四回 このミステリーがすごい!』大賞を受賞しているのですよ、この作品。
だから有名じゃないかな、と前置きを置いたのよ。
僕は悲しいかな、最終候補作品で受賞をおしくも逃した『ツキノウラガワ』(著:多々 忠正)が物凄く読みたい。
ネタバレな感想(既に読んだ方のみ反転で)
術中に亡くなったのは大人のみ。子供には出来ない理由が最もらしくて微妙…。どうせだったら「子供は、好きなんだ。だから、手にかけれられなかった」という方がよかったよ。たぶん、人によっては犯人特定が白鳥さんなみに早いんじゃないかしら?まぁ、医者も人間だから壊れるよね、氷室っち(汗)。所で何歳からその薬品は使えるのかしら?確実に僕は氷室さんの餌食になる年齢ではあるけれど…。