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ある野良魔導士の書斎

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うっかりしてたら督促状が用意されかけてたよ?!(フーレイ、あいたたた~)


 はい、本をよく読む?フーレイです。あるPBMで『フゥレイ・ジン・スカイハイ』というPCを登録する事を何気なく決めました。僕のハンドルは「フーレイ」ですがPBMに登録する方は「フゥレイ」ですのでご注意ください。そう言っても、もしかしたらハンドルと同じ「フーレイ」になるかもしれないしねぇ。そんな関係の無い事を書きつつも、本の紹介をします。今回は久々のハヤカワSF-Jコレクションシリーズです。

『ノルンの永い夢』 (著:平谷 美樹)
 2001年の秋、新世紀SF新人賞を受賞した青年、兜坂 亮(とさか りょう)は新興出版会社ハイネマン書房の時野 誠二(ときの せいじ)からある数学者をモデルにした小説の執筆を依頼される。そのモデルというのは第二次世界大戦下のドイツで消息を絶った本間 鐵太郎(てつたろう)。彼は高次元多胞体理論という独特な時空論に到達したという。亮は不思議に思いつつも取材を進めていくのだが、その背後では表向きには無い筈の公安調査庁第三部が静かに怪しく行動を始めた。そして1936年のドイツ・学術都市ノルンシュタット。日本から留学してきた若き数学者、鐵太郎は何時ものように降ってきた発想を確かめようとしてなんでか空軍の総司令官へルマン・ゲーリングに接近する事に…。そして、仲間である益村 毅一(ますむら きいち)とエルマ・エシュリッヒと共に徐々に歪んだ世界へと巻き込まれていくのであった。

時空を越えて同時に展開する物語。己の『答え』が見えたとき、亮と鐵太郎はどんな現実に到達するのか?そして、彼らに関わる人々は一体どうなる?

時空や因果律の修復って可能なんかい?
 おそらく、テーマはこんな感じ…であると思いますよ。一応本の後ろにある紹介にはそんな事が書いてあるけれども。言っておきますが2001年に生きる登場人物の幾人かは1936年にに生きる登場人物に関わるので要注意です。そして鐵太郎が持つ考えからドンドン物語に奇妙な解れが出てくるのでそこも要注意。最後の辺りでは本当に『ばらける』のでもしかしたら物語を読んだ方は若干くすっ、と笑うかもしれない。読み進めるごとに徐々にスピードが上がるメリーゴーランドに乗っているような感覚に襲われましたよ。個人的にはハイネマン書房組のみなさんが何気なく気に入っています。

 そうそう、物語の途中で色々な歴史的事件が書かれていますが、それがどうなるかもご注目。本当にあった歴史を後で振り返ってみるのもお勧めですよ。ちなみに『ノルンの永い夢』の作者である平谷さんは小松左京賞を受賞されているとのことで、他の小説も読んでみようかな…などと考えています。特に『レスレクティオ』というものが気になるのです。タイトルに惹かれているのです。プロム8に出てくる物に似てるよ~!

市立図書館へ出入りするようになってハヤカワSF-Jコレクションを読むようになりました。今までにも『星の綿毛』や『フィニィ128のひみつ』、『シン・マシン』、『傀儡后』、『グアルディア』、『妻の帝国』、『空獏』などを読んでいます(何冊かはここでも紹介しましたよ)。読んでいないものもありますが、気が向いたら読もうかなぁ。
by jin-109-mineyuki | 2006-04-09 23:24 | お勧めの本