ある野良魔導士の書斎

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・・・・・季節、ずれてね?(アンバー、わかりづらーい恋心)


冒険者の宿【水繰の剣亭】:28
恋と占いとホントの気持ち?

 一方、アンバーはというと一人考え事をしていた。いろいろ他にも考えることはあるのだが、彼が今、一番悩んでいるのは実を言うと恋愛だったりする。
(……ネフィは素直に色々言ってくれるけど……俺は……)
ネフィとは、ネフライトの事である。『珠華』のメンバーで同じ村の出身である。そして、親が決めた許婚だったりする。
(確かに、ネフィはいい女だよ。俺も好きだ。けれど……なんで俺みたいなのを婚約者に選んだんだろ、カルサイドさん……)
カルサイドとはネフライトの母親で、村では長老の補佐をしているエルフの女性だ。アンバーの父親・トパーズとは幼馴染であり、ソーフィア家とティアーズ家は家族ぐるみの付き合いがあった。
 実を言うと、アンバーは昔からネフライトを少し意識していた。が、他人に色々言われるのが苦手だったのでずっと隠してきた。それは親同士が二人を許婚にしてからも。ネフライトはその少し前からアンバーに色々良くしてくれたが……。
(なんでか恥ずかしいんだよなぁ、こういうこと)
一人、ため息を付く。と、人の気配を覚えた。宿の娘さんと『珠華』のメンバーであるコーラルとタイガーアイ、『六珠』の仲間であるジャスパーとクインベリルが楽しげに宿へと戻ってきた。
「みんなおかえり~♪ どこに行ってたんだい?」
「えへへ~、アマンダの館です~」
タイガーアイがはしゃいだ様子で答え、娘さんたちはカウンターに集まりお茶の準備を始める。途中で買ったのだろうクッキーが、とてもおいしそうだった。
「聖樹館のクッキーって美味しいのよね~♪お茶の時間にはうってつけよ♪」
「そうですね。今日はおやじさんのおごりでしたから…それもうれしい」
ジャスパーとコーラルがお茶の準備をしながらおしゃべりし、アンバーはちょっと聞き耳を立てる。そして、2、3日前のことを思い出した。

『六珠』の6人でアマンダの館に行ったときのことである。そこで意外なことにパールが遠距離恋愛中であった事が発覚して一時騒然となった。が、それではない。占いの最中、アマンダはアンバーに小さな声でこう問いかけた。
「貴方には、好きな人がいるのね?」
「……っ」
その一言に思わず顔を赤くするアンバー。アマンダは言葉を続ける。
「けれど、貴方はそれを素直に出せない。周りに色々言われると余計に言いたくない。案外恥ずかしがりなのね」
「よ、余計なお世話だっ!」
小声で突っ込むアンバーに、彼女は目を細めてこう言った。
「でもね、アンバー。たしかに親同士が決めたことかもしれないけれど、その前から貴方はその人のことが好きだったんでしょ?なら、素直になりなさい」
そして、ネコのような笑顔で、アマンダは運気下降気味だから要注意ね、と付け加えた。

(どーすりゃいいんだよーっ! なんか言おうとするとブレーキかかっちまうしーっ!)
頭を抱えたアンバーの姿に、女性陣は取りあえず呆れるのであった。

 一方、ネフライトはというと一人聖樹館に来ていた。そこでアイスコーヒーを飲みつつ、ぼんやりと考える。
(アンバーって二人っきりの時は凄く優しいんだよね。人前ではなかなか甘えさせてくれないけれど)
そして、くるくると氷を弄びつつ小さく微笑む。
(確かに、あまり表現しないよね。でも……些細なしぐさから響いてくる。アンバー、私を好きになってくれてありがとう)
彼女にはどうやらアンバーの気持ちが届いているらしい。彼女が顔を上げると『見えざる神の手亭』の先輩冒険者であるエトワールとバルディッシュがデートをしていた。この二人は先日アレトゥーザで挙式を上げたらしい新婚さんで、その二人が眩しく写った。
(今度あたり、アンバーをデートに誘ってみようかな。ちょっとぐらい…甘えたいもの)

(続く)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回話題に上がったシナリオ(敬称略)。
アマンダの館(わらみー)
Cafeteria聖樹館(魔王ゆゆう)

このリプレイ(もどき)は、上記二つのカードワースシナリオをプレイし、その結果と感想を元に書き上げております。シナリオ本来の著作権は各シナリオ作者さんのものです。また、リプレイに登場したスキルの著作権は、各シナリオの作者さんに既存します。

本当は一人で行くことができない『アマンダの館』……。PC一人でも行けるとほんにいいんだけれどもなー。

取りあえず、アンバーとネフライトの許婚コンビ話。
本当はネフライトの事を愛しているのに、言い出せないアンバーでした。
ネフィはというと感づいている模様。

おまけ。
季節的に春じゃないのか、今回のリプレイのよーなものよ(汗)。
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by jin-109-mineyuki | 2008-06-14 23:55 | 冒険者の宿【水繰の剣亭】 | Comments(0)