ある野良魔導士の書斎

fureinet.exblog.jp
ブログトップ

時々やります (フーレイ、ぼちぼち……)

四周年目突入お遊び企画:ザ・もしも!
『ルイズさんがフーレイのPBM等のPCを呼び出した模様です』

注意
フーレイは『ゼロの使い魔』の本編を触り程度にしか読んでおりません。
つか、あるサイトでの二次作品が主で知識を変な偏りでつけています。
違うところはありますがとりあえずそこは無視の方向で海の如く広い心で
ごらんくだざい。

楽しんで書きますので、がんばって読んでください。
以上。

テイク2:シオンの場合 その2
※:脱走直後をチョイス。

シオンは、少しかわった青年だった。
ルイズに着替えを手伝え、と言われた時も不思議そうに首をかしげており、食事の際もスプーンの使い方がひどくぎこちなかった。
「もしかしたら、あまりいい環境で育てられなかったのかもしれない」
と、コルベールが言っていたのでルイズは少しずついろんな一般常識を教えた。すると、シオンはすぐにそれを覚え、2時間で一般的な事は覚え、できるようになった。

そして、今。彼は洗濯の仕方をメイドに教えてもらっているところだった。
「シオンさんったら」
シエスタは顔に泡をつけたシオンをみてくすくす笑いながらそういい、泡をぬぐう。シオンはぎこちなく礼を述べると彼女も瞳を細める。
「洗濯は…加減が、難しい…」
「そうですね…あ、シオンさん!そのキャミソールはもっと優しく洗って下さい!」
「むぅ……」
おおむね、こんな感じで洗濯をしていた。

 授業が始まると、シオンは興味深そうにあたりを見渡し、瞳をキラキラ輝かせる。その様子をちらちらと見るルイズの口元はそれに綻んでいた。
「ミス・ヴァリエールはかわった使い魔を召還しましたね」
教師の言葉にちょっとぽっちゃりした男子生徒があからさまに笑い声を上げる。
「召喚出来なかったからって、そこらへんの平民を連れてくるなよ!」
その言葉も気にならないルイズだったが、シオンはすっ、と手を挙げる。
「……なんでしょう、ミスタ……」
「シオン、だ」
教師が言葉に詰まり、シオンは名乗る。そしてどこか不思議そうな眼をあたりにむけた。
「確か……に、ヒト、は、俺……だけ、だ。が、……これ、ま、で……も、ヒト、が、召喚……された、ケー…ス、は、ない……のか?」
シオンの問いに、教師は思わず息をのんだ。はやし立てた男子生徒が思わず息をのむ。彼の持つ美貌は人間の域を超えている、と言っても過言ではない。それに気が付き、言葉が凍りつく。
「ええ。……使い魔はこの世界のどこかから召喚されますが前例がないのです」
教師の記憶では、そうだった。シオンはふむ、と頷くと
「…なら、ヒト、が、呼び出され…ても、不思議、では、なかった。今……まで、出なかっ…た、だけ、だろう?」
と囀る。この堂々とした態度にはルイズ含め全員が、きょとん、となってしまった。
「俺は、死にかけ…て、いた。そこ、をどうやら…呼び出され……たらしい。それ、だけだ。変って、いるが、役目、は……果たそう」
シオンの落ち着いた言葉に、全員が静まり返っていた。
(な、何なのよコイツ!)
驚いたのはルイズだ。平民がこんなふうに……堂々と物が言えるはずがない。が、シオンは普通の平民ではない気がする。しばらく様子を見ていると教師は気を取り直して授業を再開した。
 今日の授業は錬金だった。土を得意とする女性教師ならではだろう。その説明を聞きながらルイズはちらり、とシオンを見る。彼は何事もなかったかのように授業に聞き入り、目を輝かせる。なぜだろう、それを見ていると彼の方が年上の筈なのに「大きな弟」を抱えたような気分になった。
「ミス・ヴァリエール! あなたに錬金をしてもらいましょう」
「えっ?!」
突然の事に、ルイズはきょとんとなってしまった。同時に俄かにだが騒がしくなる生徒たち。どうしてそうなるのかシオンには分からなかったが、主であるルイズはよそ見をしていたからか、と思い……同時に「シオンが召喚できたんだもの……」と、ちょっとは魔法を成功させる自信があった。
「はっ、はいっ!」
彼女は意を決して『錬金』を施行した。

(しばらくおまちください)

「……」(手をぽむ)
己の主が『ゼロ』と貶される理由を理解したシオンは惨憺たる状態となった教室を掃除していた。箒の使い方は朝、シエスタに習っている。
「……見たでしょ?」
「爆発……した、な」
しょぼくれるルイズの言葉に、シオンが頷く。そして、彼は手を止めないまま口を開いた。
「失敗…では、ない」
「どこをどう見たらそう言えるのよ!どうみたって失敗じゃない!」
思わず声を荒げるルイズ。彼女の脳裏には今し方の爆発や今までの失敗がよみがえっている。その度に笑われ、どんなに悔しい思いをしたのか……シオンには分かるはずもない。そう思いながら背の高い使い魔を見上げる。
「……肌で、感じる。失敗して……いる、の……ならば、エネルギー……は、発生、しない」
シオンは、ぽつり、とそう言う。そして手を止め、ルイズと瞳を合わせた。
「何が…わかるのよ。シオン、貴方は魔法の勉強、したことないでしょう?」
「俺は…ここに来る、前。兵士……だった。仲間…の、中に、は、魔法使い…も、いる。そいつの、側で、なん、ども戦えば……覚える」
シオンの言葉に、ルイズは息をのむ。その言葉に偽りはない、と本能的な何かでわかった。そのまま黙って言葉を待った。
「俺…は、人間、じゃない。でも……せめて、心は、欲しい。
 ルイズ様…は、魔法、が、上手、になりたい……」
「えっ?」
シオンの言葉に、ルイズの目が点になる。人間じゃない、ならば、一体何なのだ。それに、「せめて心は」という言葉も気がかりである。
「ルイズ様……一緒に、進もう」
シオンはそう言って、手を差し伸べる。
(心なんて……もう持ってるじゃない)
ルイズは腑に落ちない何かを覚えながらも……でも、なんか嬉しくて、その手を取る。
「だ、大丈夫よ。今度こそ成功させればいいんだもの。でもせっかくなんだし、あんたの手、とってあげるわっ」
少し赤くなるルイズ。それに小さく微笑みながら、シオンは小さく頷いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんか、ネタ続きそう。次回は決闘シーン。
あ、ちなみにマリコルヌのフルネームは何だっけ?(汗)
[PR]
by jin-109-mineyuki | 2009-03-17 15:15 | 閑人閑話図書館 | Comments(0)